HTから音声システムに切替えで生産性30%UP・ミス大幅削減
大京食品株式会社
物流事業部 業務二課 課長 野口宏泰 氏
社名 | 大京食品株式会社 |
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本社所在地 | 〒104-0033 東京都中央区新川1-9-4 |
設立年 | 昭和37 年7月1日 |
従業員数 | 120名 |
事業内容 | 業務用食品卸売業 |
主要取扱製品 | お弁当や給食用の冷凍・チルド・乾物商品等 |
大京食品株式会社は、お弁当業者や施設・病院給食等に食材を提供する、業務用食品の卸売業務を行っています。大京総合物流センターでは、冷凍商品1,000アイテム、ドライ商品1,000アイテム、チルド商品50アイテム、その他商材を合わせて約5,000アイテムを取り扱っており、首都圏内を中心とした1,500箇所に配送しています。
音声認識システム導入前はハンディターミナルによるピッキング作業と紙のリストによる検品作業を行っておりましたが、更なる生産性向上とミス削減を目指し、音声認識システムを導入しました。音声認識システム導入の経緯と効果、今後の展望をお伺いしました。
以前は、ピッキング作業はハンディターミナル、検品作業は紙のリストを使用していました。ハンディターミナルは新人でも使い易かったのですが、片手にハンディターミナルを持つ必要があり、重い缶やボトルの商品であったり複数個をピックする場合にはハンディターミナルを一旦どこかに置く、という無駄な動作が発生していたため、生産性及び安全性の向上を求める上で作業方法に限界を感じていました。また、画面やリストの作業指示とロケーションや商品を見比べながらの作業となるため、見間違いによるミスも発生していました。
更なる生産性向上とミス削減を求め、新たなソリューションを検討する中で、築地場内の業務に音声認識システムが使われている現場を見たことがきっかけで、音声認識システムの導入検討が始まりました。
音声認識システムは、ハンディターミナルや紙のリストのように手に情報を持つ必要がなく、いつでも両手で作業ができるため、動作に無駄がなく生産性が向上すること、また、目線も常にロケーションや商品に向けていられることで見間違いのミスがなくなることが期待できました。
実際に音声認識システムを導入している取引先様に現場見学をさせて頂きましたが、認識率が良くスムーズに作業が進んでいましたし、御年配の方でも簡単に操作できていたので、誰でも使い易いシステムであることも期待できました。
物流の展示会に参加して複数社のベンダーの説明を受けましたが、その中でも対応力や柔軟性、システムの構築・運用能力が優れていると判断でき、シーネットの音声認識システムの導入を決めました。
また、現場見学をした取引先様が導入していたシステムがシーネットのシステムでしたので、同じ食品を扱う物流現場での導入実績があるという安心感もありました。
ピッキング作業では、6件毎のマルチピッキングを行っています。音声認識システム導入前は6件完了するまでに10~12分かかっていましたが、音声認識システムでは7~8分にまで短縮でき、約30%の生産性向上が実現できました。また、作業ミスも以前は1/9,000で起きていたものが2~3/100,000にまで大幅に削減することができました。ミスのない作業にするために、バーコードのある出荷先リストやロケーション番号の照合には小型のウェアラブルスキャナを使用し、数量はピックした数を復唱させることで確実に商品と数量の特定ができるようになっています。
検品作業においても、紙のリストを見て商品を探すのではなく、音声によって指示された商品を確認し、数量を声で入力するだけで作業が完了するため、ミスなくスピーディに検品作業を行うことができています。
以前は熟練者の記憶を頼りに行っていた作業がシステムで判断できるようになったことで、商品知識が少なくても誰でも正確に作業ができるようになり、パートや派遣の方にでもお任せできるようになりました。音声の認識率もよく、日本語、英語、数字がすらすらと入力できます。
教育にかかる時間も短く、手順書がなくてもお手本を見るだけで作業方法が覚えられる程簡単であり、1週間もかからずに習得できます。現場からは、音声認識システムがないと不安だと言われる程、システムのお蔭で安心して作業に取り組んでもらえる環境作りができています。
賞味期限は、出荷先毎にどの期限の商品が出荷されるかをチェックしています。音声認識システム導入前はピッキング作業後に賞味期限をチェックする担当者を設けていましたが、音声認識システムでは、ピッキング作業の流れで賞味期限のチェックも同時にできるようにシステムを構築したため、作業を減らして人員を効率的に配置できるようになりました。
物流に対する要望が増えていく中で、以前のシステムでは対応しきれなかった細かな要望に対しても、音声認識システムなら高い生産性と精度を保った上で、様々な工夫を加えながら十分に対応することができています。
導入当初は音声入力で手間取る部分がありましたが、1週間もしないうちに作業者全員が操作に慣れ、早い段階からスピーディな作業ができるようになっていました。指示を読むのではなく、指示を聞くだけなので、ハンディターミナルよりも簡単で、誰にでも作業ができるシステムです。
また、当初手間取っていた部分も、例えば数量の入力を「いち」にするか「ひとつ」にするかなど、現場の要望をシーネットに素早く反映して頂いたことにより、ストレスなく導入を進めることができました。機械が苦手な作業員でも、簡単に使えて楽に作業ができると評判です。
生産性の向上やミスの削減ができたことにより、自社内からも取引先様からも良い評価を頂いておりますので、更なる向上を目指していきたいですし、これから増えていくお客様に対して、どんな商品や要望にも対応できるシステムを構築していきたいです。また、倉庫内作業だけでなく、配車・配送・運行管理などと合わせてトータル物流の体制を整えていきたいです。現在はドライ商品と冷凍商品のバラピッキングと検品作業に音声認識システムを導入していますが、トータルピッキングや超冷凍の作業にも展開していきたいと考えています。シーネットの良いところは、対応力や柔軟性だけでなく、自社では気付かなかったようなミスの起こる穴などを指摘し、改善の提案をしてくださるところです。今後ミスを0にするために、さらに強いタッグを組んで完璧な物流を作り上げていきたいです。
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